「私の交響曲」という詩
少ない財産に満足して生きること。
贅沢よりも優雅を、流行よりも洗練を求めること。
尊敬されるのではなく、尊敬に値すること。
そして金持ちではなく、豊かになること。
星や鳥、赤ん坊や賢人に、心を開いて聞くこと。
一生懸命勉強すること。
静かに考え、素直に行動し、やさしく話し、 好機を待ち、決して急がないこと。
言うなれば、精神的、自発的、そして無意識のものを 当たり前のものを通して育むこと。
── これが私の交響曲だ。
以上はアメリカの神学者、ウィリアム・エラリー・チャニング(1780-1842)の「私の交響曲」という詩。
数年前に見かけて以来、年に何回かはこの詩を思い起こして自分の生き様をチェックするようになりました。
まるで人生のチェックリストのような存在です。
時が経つのに従い、個人が持つテーマは移り変わるような気がします。
そしてこの詩の中には、その時々の人生のテーマが過不足なく含まれているような気がするのです。
この詩に出会った当時、私のテーマは「心を開いて聞くこと」でした。
その数年後、持たない暮らしの実践を始めたときのテーマは「贅沢よりも優雅を、流行よりも洗練を求めること」。
そして今現在のテーマは「尊敬されるのではなく、尊敬に値すること」かなと、漠然と感じています。
そんな私にとってちょっと特別で不思議な詩を、今回は紹介してみました。